一生の思い出・絵画ウェルカムボード
パソコンなどで簡単に画像処理がプロ並みにできるようになった世の中。たしかに出来栄えは見事だか、なんだか味気なく感じる。
きっとそう思っている人は多いのだろう。だからこそ逆に、最近は手作りの良さが見直されていると思う。そのひとつが、結婚式のウェルカムボードではないだろうか。
ホテルの式場やレストランウェディングなどの受け付けにはたいていのように置かれているウェルカムボード。
出席者への感謝の言葉や、新郎新婦の似顔絵などが描かれていて、とても微笑ましく、暖かな気分になる。そのひとつひとつに込められた時間や想いが、見る人の心を和ませ、これからはじまる結婚式への期待も自然と高まってゆく。
披露宴は豪華な内容で、ビデオ上映なども凝った編集で作られている。ステージかショーのような演出。
たしかに昔よりもクオリティも高く、すごいなあと感心させられる。そして、披露宴が終わり、帰る頃に、ふとまたウェルカムボードに目が行くのだ。
このお祝いの席を送り出す新郎新婦の似顔絵。皆が集まり、おめでとうと祝杯をあげたこのひと時。
似顔絵を見ることで、今日は楽しかったなあ改めてしみじみと感じることができる。そして、幸せになってほしいなあと願いながら、自分も幸せのおすそ分けをもらった気分で帰途につく。
やっぱり手作りの作品だからこそ、そうやって心に残ると思うのだ。
絵を描く人は業者だったり、プロだったりするのだろう。もちろん、似ていることも重要だけど、もしお友だちに絵が得意な人がいたら、頼んでもいいかもしれない。私も絵を描くのは好きだし、もしそんな機会があったなら、きっと喜んで一所懸命に描いただろう。
相手のことをよく分かっている友だちが描けば、きっと新郎新婦の良さを引き出せるような素敵な似顔絵が描けるのではないだろうか。
それこそ、お互いにとっても一生の記念になると思う。私は既に結婚式を終えた世代なので、もう機会はない。
だけど、息子や娘が結婚式をする時には、こんな暖かなおもてなしのウェルカムボードを飾ってほしい。